あの暑い 夏の記憶


目が覚めて、辺りを見回す。

そうだった…、ここ日夏んちだ…。


葵ねぇのいない朝は、すごく静かで、物足りなかった。



「あ…!」

ガバッと起き上がり、窓に駆け寄りカーテンを開けた。


「雨だー!」


「…ん~。心音うるせ~…。雨で喜んでんじゃね~よ…」


「だって雨だもん!雨だー!」

わたしは、そうして両手をバンザイして飛び跳ねた。


「…だ~っ…。何なんだよ~…」

むくんだ顔をした日夏が2段ベッドの上から顔を覗かせる。


「だって、だって!雨なら畑仕事お休みだもん!!」

わたしは満面の笑みで、日夏を見上げた。


「そ…、そっか~!!」

と、言った途端。


ドダンッ!



と…。

日夏がベッドから床に降りてきた。…というか、落ちてきた。


「イテテ~ッ、いってぇ~!」

日夏はお尻を摩りながら、しばらく丸まって動けずにいる。


わたしはちっともそんなこと気にせず、ぴょんぴょん跳ねてはしゃぎ回っていた。