あの暑い 夏の記憶


「日夏が…いないと…みんな…寂しいよ」


「…みんな…か~…。オレも…みんながいないと寂しいなぁ~」

と、日夏が2段ベッドの天井を見上げた時。



ブッブッ~ッ…。

クラクションが聞こえて、窓から外を覗き見ると。


日夏たちの荷物を乗せたトラックが、目的地まで走り消えて行くのが確認できた。


「荷物だけ…行っちゃったね…」

と、言って。


いつまでも、窓の外から視線を移さないわたしに。


いつまでも、ベッドに寝転がる日夏。


「明日には、ばあちゃんとじいちゃんが荷物受け取るんだってよ。…ばあちゃんとじいちゃんか…。見たことね~けど…優しけりゃいいな~…」


「日夏ママのお父さんとお母さんなら、きっといい人だよ!」


「わかんね~じゃんっ。父さんと結婚すんの反対したんだぜ?…葵ねぇんとこみたいだったら…やだな~っ…」


「ううん…きっともう大丈夫だよ!うん…日夏たち来るの…喜んでるよ…」