あの暑い 夏の記憶


葵ねぇの着替えを取りに一度、耕にぃが帰ってくると聞いたわたしたちは、作業の続きを終わらせた。


「おにぃ!おねぇは!?大丈夫!?」


「うん、大丈夫だよ」


「葵ねぇに早く唐揚げ食いたいって言ってくれよ!」


「アハハッ。わかったよ」


「これも!!葵ねぇのお気に入りなんだよー。あと何がいるのー?」

わたしは葵ねぇのタンスの中を漁る。


タンスの中はせっけんのいい匂いがした。


「着替えに…洗面道具とタオル…こんなもんでいいな」

耕にぃは一つ一つ確認しながら鞄の中を探る。


「あー!CDも!!」

わたしは葵ねぇがいつも聞いているCDも鞄に詰めた。


「じゃあ行って来るから」


「うん、おにぃ気をつけてねー!」


「ちゃんと言っといてくれよ!」


「わかったって、アハハ。…心音?一緒に行くか?」

と、耕にぃはわたしの眉間に人差し指を突き刺した。


「…いいの!?」


「いいよ」


「…うんっ!行く!!」