あの暑い 夏の記憶


わたしたちは葵ねぇの病状が気になって仕方ないのに。


「あーちゃんは大丈夫だから!!さっ!みんな、牧草終わらせて来てねー」

と、追い出されてしまった。



「お父さん…ほんとに大丈夫なの!?」


「大丈夫だよ。顔色は悪かったけど、心配いらないよ」

旭パパは、さも心配なさそうに牧草地に入って行く。



「だけど…みんなひどいよっ!…ほんと…みんな怖かったっ…!」


「ほんとだよっ!」


わたしと旭に責め立てられ日夏は小さくなる。

「…うん…ごめん」


「みーんなしてさっ!!耕にぃもっ!」

と、ほっぺを膨らまして見せた。


「耕にぃにさ~見張ってろって言われててさ…俺が側にいたら警戒するからって…その…オレも…よくわかってなくて…だから…ごめん…」

日夏は口をごもごもと、言葉を詰まらせながら不器用に謝った。



「…うん。いいよ!みんなの本心じゃないなら…いいんだっ!早くやっちゃおー!ヘヘッ」


うん。

すごく悲しかったけど。


違うならいいよ…