あの暑い 夏の記憶


お菓子や大福、とうきびを食べながら、ジュース飲んで、テレビ見て、まーったりする。


「父さんどっちやる?」


「俺か?ん…米見てくるか」


「じゃ、俺はとうきび興すか?」

親子で作業の打ち合わせもちらほら聞こえる。


「母さん!何で弁当野菜ばっかしなんだよ!マジわかんねぇ!」


「あんたが魚嫌がるからでしょ!」


「だからって野菜って…肉だろ普通!!」

日夏は言い捨てると、学校で暴れていたみたいに、また再現し始めた。


「どうせまた心音ちゃんの食べたんでしょ!?」

さすが日夏ママ!わかってる!


「葵ねぇは肉いっぱい入れてるぜ!」


「それはあんたが心音ちゃんのお弁当を食べるからでしょうが!も~う、うるさいね!!もう肉入れないよ!」


「え~っ!!ひでぇ~よ~!!」


「いつもごめんね、心音ちゃん。もーう!あんたはうるさいの!」


わたしは、そんなやり取りを笑いながら見ていた。


そう。

日夏がわたしのお弁当をつまみ食いするから、葵ねぇはたくさんお肉や唐揚げを入れてくれる。