あの暑い 夏の記憶


みんなの視線が直さんに集中する。


「なっ、…茶封筒の中の金取ったのその女だろ!!なんだよっ」

声が上擦り明らかに動揺していた。


奇妙な緊張が走り抜けた。



旭ママが、沈黙を破る。

「…私たち。一言もお金だなんて言ってないわよ?」




「…えっ!?」

わたしも葵ねぇも旭に準くんだって。

眉を歪ませたくらい。


わたしたちより直さんの方がびっくりして目を丸くした。



わたしたちは顔を見合わせた。

旭ママは今…?


「だって…」


「うん…」


うん…。戸棚には確かに旭ママが入れた。



「…誰もお金がなくなったなんて言ってないわよ」

ほら、…また…。



「…はぁ?じゃあ何がなくなったの!?」


「あれは、…ただの新聞紙の切れ端」



…へ?


みんな開いた口がふさがらないでいた。