あの暑い 夏の記憶


「もうあなた、この町から出て行きなさい!!あなたみたいな人にいられると迷惑だから。そんなに違うと言うなら出て行きなさい!!」

耕にぃママは、声を荒げて眉を吊り上げた。



…えっ!?


今…。出てけって…。

言った。



迷惑だから出てけって…。




葵ねぇは声を震わせ。

「わかりました…。今まで…。本当に、…お世話になりました…。本当に…、ありがとうございました…。心音行くよ…」

顔を上げた葵ねぇは、てっきり泣いているのかと思ったのに。


ただ唇を噛み締めて、今にも泣き出してしまうんじゃないかと悲しそうにしていた。



葵ねぇは、わたしの涙を拭い立ち上がる。

「やだー!!ック…。やだ!!わたしやだーっ!!」

無理矢理連れて行こうとする葵ねぇの腕を振り払う。



「心音っ…」

眉と眉の間にシワを寄せ、わたしを悲しそうに見つめる。



その目は。



仕方ないんだよ。




そう言い聞かせているかのように。