あの暑い 夏の記憶


立ち尽くす日夏も、耕にぃも旭ママも、そこに耕にぃママまでいてみんな怖い顔をしていた。


「…おかしいわねー。なくなるなんて?確かにあなたに頼んだわよね?」


「はい。…確かに」

旭ママが低い声で葵ねぇに問い詰めていた。


「ここに確かに入れたわよね?」


「…はい、見ました」



「…どうしたの?」

旭が後ろから耳打ちしてきた。


わたしも小さな声で答える。

「わかんない。…でもなくなったとか…。…あっ!」

わたしは思い出したかのように、声を上げた。



そうだ!お金だよっ。きっとそう!


「…え?それがなくなったって騒いでるの?」


「う、うん…。多分…。だってあの引き出しだもん入れてたの」

わたしと旭が声をひそめている間も。




部屋の中はただならぬ雰囲気で、みんなが顔を強張らせて。


葵ねぇが、一人正座していて。



何だかものすごく、不安になった。