あの暑い 夏の記憶


「ごちそうさま!」


「葵ねぇ…もう食べないの?サラダだけしか食べないよ?」


「何だ!?さては…ダイエットか~?」


ダイエットなんてする必要ない葵ねぇは、サラダだけ平らげて箸を置いた。


昼も、サラダだけだった。

昨日だってあんまり食べてなかった。


「アハハッ。夏バテだよ。雨降ったとは言え、暑い日が続いてるからね、食欲ないの!そっかーダイエットになるか。それもいいな」

豪快に笑う葵ねぇは、前よりちょっと痩せたような気がした。


「んじゃ~…全部食っていいの!?」


「いいよ」


「やった~っ」

日夏は両手を高く挙げ、喜んだ後、お皿のおかずをぱくぱく口に入れる。


「…日夏ー!それはわたしのだよー!!」


「もたもたしてる心音が悪いっ!」


「ひどーい!わたしの唐揚げ!!」


わたしのお皿にまで箸を付ける日夏は、モゴモゴと口を大きく動かした。


そんな3人の楽しい夕食の時間は寂しく流れて行った。