あの暑い 夏の記憶


わたしたちが小屋に戻ると、待ち侘びたように日夏ママが車に乗り込んだ。


「叔父さんが亡くなったから、今回は帰りは遅いかも知れないけど。ちゃんと言うこと聞いて、お仕事手伝うのよ?じゃあ、行ってくるから。葵ちゃんには電話してあるからね。わかった!?」


「は~い」

日夏は答えた。


それが、わたしには仕方なくそう返事したようにも見えた。



日夏ママが見えなくなると。

「やったぜ~っ!何しよっかな~っと」


「お仕事でしょー!早く畑行ってやっちゃおーよ。旭たちはもう行ったよー。葵ねぇ帰って来るよー」

振り向くと、小屋に入ろうとしていて、思いっきり叫ぶ。


「…何だよ~、はいはい。行きゃ~いいんだろっ」

チラッと小屋を見て小さく首を縦に振り、よしっ!と、前を向いた。


「…?」

何が“よしっ!”何だかわからなかった。


小屋には旭ママと直さんがいて、おしゃべりしていた。


「心音っ、行くぞ!!」

今度は、日夏がぼーっとするわたしを呼んだ。