あの暑い 夏の記憶


わたしのおじいちゃんは、小さいかも知れないけれど建設会社を経営してること。


長女だった葵ねぇに、そこの有望な従業員と、高校卒業と同時に婚約させようとしていたこと。


葵ねぇは、それがどうしても嫌だったこと。


反抗して家に帰らないで、友達の家とか街を転々としていたこと。


卒業後は一度も家には帰らないでいたこと。


耕にぃとのことも、猛反対していたこと。



「あのお父さんに…、殴られたなー。うちの娘に何するんだって」

どこの馬の骨かわからん男に娘はやらん!って、殴られたと笑って話す。


「だから、…そんなに大事な娘なら無理矢理結婚させるな!って言ってやった」

と、ニヤッとして。


出て行け!って激怒されたなー。と、深いため息。



わたしのお母さんもそんなおじいちゃんが嫌で、高校生にも関わらず家を出たこと。


知り合った3歳年上の人を愛したこと。




そして、わたしが生まれたこと。