あの暑い 夏の記憶


パソコンの前で、カタカタッ、音を立てキーボードを指の腹で弾く耕にぃに近づくと。

その画面には。

耕にぃに借りたデジカメのカードの中には、2日間の記録がぎっしり詰め込まれていた。


一枚一枚プリントした写真を、葵ねぇが隣でアルバムに収め。


「はい」

わたしと日夏に一冊ずつ渡す。


みんながそれを見たがって、アルバムを奪い合う。


「…これがバイキング?」


「そうだぜ!好きなの取んの!!これは大通公園の噴水!!」


「テレビ塔じゃないのー!?私も若い頃は…」

日夏ママが昔話に浸り始める。



「いつ見ても思い出せるようにね」

ツーショット写真の他にも、葵ねぇは色んな景色を撮ってくれていた。



「…保存しておけば、いつでもプリントできるから」

と、耕にぃはまたカタカタ打ち始めた。



日夏が青いアルバムで。

わたしは赤いアルバム。


その、表紙を開けると、2人が口先を引きつりながら笑っている。