お昼になって。

広じぃんちに勢揃いしたわたしたちは、目の前のご馳走に、ゴクリッ、と。喉を鳴らした。


3日連続で上手いもの食えて幸せだぜ~っ!!

そう叫び声を上げる日夏は、やっぱり怒られていた。


大人たちはお酒を。

わたしたち子供はジュースを手に。

「かんぱ~いっ!!」

ガチャン…ガチャンッ。

気持ち良くグラスが重なる。



「お~っ!!唐揚げだぜっ!」

手巻き寿司や散らし寿司にするのお刺身の山に。

揚げ物、唐揚げに天ぷら、焼き物からサラダにおつまみがテンコ盛りのテーブルの上。



わたしと日夏の前に置かれた、デコレーションケーキは葵ねぇの手作り。


もぎ立ての真っ赤なイチゴが、クリームを隠すようひしめき合う。


11本のローソクの火が揺らめいて。


フーッ…。

わたしと日夏は一気に吹き消した。



「おめでと~!!」


みんなは、手の平を何度も叩き合う。


待ちわびたお誕生会に、笑い声が響き渡る。