待ってました!と、お土産を広げた周りに、みんなが騒然と群がる。
「あーちゃん、これ派手じゃない!?」
「これよ!これ欲しかったのーっ」
白地に水色に黄色、オレンジのストラップのワンピースを、自分の胸の前にかざす日夏ママ。
ピンクと黄色の小花柄が散りばめられた布地の、リボンがついた篭バッグを腕にかける旭ママ。
帽子が好きな旭と準くんには、色違いでお揃いのキャップ。
わたしにはピンクのフリルのワンピース。
すぐ壊す日夏には靴を。
旭パパにはライターとセカンドバッグ。
よくバッグを忘れる広じぃには、ウエストポーチ。
寒がりの耕にぃのママには、手編み風の膝かけ。
町のショッピングセンターには置いてない、ちょっぴり洒落ているものばかり。
みんなそれぞれ手に取り、照れ笑いを浮かべる。
そんな和気藹々の傍らで。
「おにぃは何貰ったの?」
何も手にしていない耕にぃに、旭はそう聞いた。