何も言えない代わり、じっと見つめる。 だけど普段見ない私服姿と、端正な顔立ちに見つめられては心臓が保たない。 「あ、寝場所が無くなったか(笑)。」 そう言いながら笑ってしゃがみ込み、あたしの頭を撫でる。 優しくて、温かくて、大きな手。 いつか、人間としての自分にもこうしてほしいと、心の奥で思っていた…。