昔?助けた? 今度は私が首をひねる番だった。 黒猫はチョイ、と右手(←正確には右足)を出す。 「あ、この傷。」 その右足には、ブイ型の傷があった……。 「じゃあ、あの時の猫ちゃん?」 黒猫は右足を元に戻すと、コクッと頷いた。