この世から、涼という存在が消えた。 その事だけが名簿を見て、現実味を帯びる。 なぜ? どうして? そんなコトは、誰にも分からなくて…。 「…ねぇ、涼の家って分かる?」 あたしは鼻をすすりながら、心ここに在らずの顔をした圭人に問い掛けた。 圭人は首を横に振る。 「あの金曜から、何も連絡なんて無かったし家も分からない。」 「…そう……。」 あたしと圭人は、座り込み俯いたまま何も言わなかった。