星のケーキ

「ずっとひとりぼっちでさびしかったのね」ロコは、いばりんぼうの木をやさしくだきしめました。


するとどうでしょう。木はまぶしいくらいに金色にかがやく星にかわり、チョコンとロコの手にのりました。


「まあ、なんてきれいなの」ロコはおおよろこびで家へむかいました。日もくれ、すっかり暗くなっていましたが、ロコの歩く道は、おじいさんの木が明るくてらしてくれたので、安心して歩けました。



ロコは家につくと、ケーキのまん中に光輝く星さまをおきました。


それは、本当にあたたかくやさしいかがやきでした。
ママはおどろき、ペッカ兄さんはおおよろこびで家中をかけまわりました。


誕生パーティにしょうたいされたリスにシカ、それと、すっかり心をいれかえたハチもやってきて、みんなで楽しくすごしました。


星さまになった木は、それから何年も家族にかこまれて、幸せにくらしました。