三度目の指づめ


予想通りに…兄はみるみる内に目の色を変えて、眼孔を鋭くさせた。
目が血走っていた。

ムクムク…表情から笑顔が消える。


『ンだと!!!ゴラァア!!!!!』



雷が落ちた。

電流が往復したみたぃに背中が麻痺した。

生唾を何度も飲み込んだ。

でも…カラカラな砂漠を潤すことは出来ない。
ザラザラな猫舌みたく…不快な感触だけ口一杯広がった。



『帰ってょ!!顔も見たくない!!!!』



それでも、あたしは…怖じけ付かずに叫んだ。
声が裏返っていた。


今、思えば…この一言が、この後の悲劇の引き金だったのかも知れない。