「ぃや、別に。」


あたしの質問に当惑したのか、霧乃MASTERは答えに困っていた。

極当たり前の様に…逆に理解出来ないょうにこちらを見つめ返して来た。
一瞬、質問したあたしの方が…混乱した。


「だって、あたし今日初めて話したんですよ?!なのに…なんで??」


questionが交差した。
まるで…心を許した友人の様に…優し過ぎる霧乃MASTERに本音をぶつけた。

そんなあたしに霧乃MASTERは気の抜けた笑いを静かに溢してから…あたしの手を静かに引いた。人混みに流されなぃように自らが盾になる。
決して振り向かない見えない横顔を穴が開くほど見つめた。


「強いて言うなら…似てるから…」


「えっ?!」



「昔の…俺に。」


鼻で笑った後、それっきり霧乃MASTERは口を開かなかった。

あたしはまだ…この言葉を本当の意味で理解していなかった。ただ、懐かしい匂いを感じていた。


容赦なく生きる気力さぇ奪う太陽の光線…まるで…人間社会の様に…
しかし…一歩前を歩くまだ未知なるその人は、何も語らないがあたしの右手を握る握力がひしひしと大事な何かを伝えていた。