あたしが彼女と出会ったのは偶然に近い運命だった。
今でもそぅ思う。

あたしゎ…小さい頃から自分の居場所をずっと探していた。
昔から…母一人で2つ離れた兄とあたしを育てていたので…知らず知らずのうちに母ゎ兄ばかり目に掛けていたんだ。


あたしには父はいない。
あたしが産まれた直後に、父はあたしに指一本触れることなく死んだ目で見つめた。

そして、あしらった。


『俺の子なんかぢゃあなぃ』



泣き叫ぶ赤子のあたしを背に蒸発したんだ。
父ゎあたしを捨てた。


母も昔…母親に差別的虐待を受けていたとぃう。

自分の親から受け継いだ鎖と名の、“差別的虐待”ゎ…きっちりあたしにも降り注いだ。
兄には優しく…あたしには冷たく。

口では、『自慢の娘』と言葉を踊らせる。
しかし、行動すること全てで前言撤回していた。

兄の言葉ば信じ、あたしゎ疑う。

母にとって、兄ゎ模範的な紳士で真面目で温厚で優しい、そんな貴公子的存在なんだ。

それに比べあたしゎ正反対なんだ。
信用など小指の先にも持っていない。