『ッふ・・・健ちゃ・・・どこ・・ヒクッ・・・』


『おーい!!史哉くーん?大丈夫かーい?』

目を覚ますと,健ちゃんが真横に座ってて

『ッ!!ビックリしたぁ〜』

『いやいや,ビックリしたの俺だからね?なんか史哉寝言言いながら泣いてるしさ』

え…?
泣いてた?

『何か怖い夢でも見た?』

あまりにも優しい声だったから一気に涙が溢れた

『ふぇ・・健ちゃ・・声するのにッ・・・一人だし・・ぅッ・・真っ暗だしッ』

『・・・ちょっと待って。全く話が分かんない。落ち着いて話してみ?』

頭を撫でながら優しく言うから,また泣きそうになった
話をしてる間も,ずっと手を繋いでてくれた

『・・・それでね・・声はするのに・・・健ちゃんはいないの・・』

『・・・』

『怖かった・・・誰もいなくてッ・・真っ暗で』

『そっか』

夢なんだなと思うと本当に安心した
もし健ちゃんがいなくなっちゃったら…

そんな事を考えてたら,健ちゃんにフワッと抱き締められた