「てめぇ―。嘗めてんなよ!」
そう言って相手を殴ったのは、下っ端メンツだった。
相手を見ると、170くらいの身長の男だった。
どのくらい喧嘩してたか知らないけど、相手の男はボロボロ。
けど、あたしはそいつの首に見える、ネックレスを見た。
あれ……。
あたしは急いでそいつらに近寄った。
その男はフラフラになりながらも、下端の鳩尾を殴って、下端が倒れた。
下端は、苦しそうに顔を歪めながらまた拳を作って、殴りかかりそうだった。
あたしはそいつの手を後から掴んだ。
「あ?」
下っ端がこっちを見た。
「っ!?」
「あたしの目の前で見苦しい喧嘩してんじゃねぇよ。」
あたしは、掴んでる手に力を入れた。
「った!!でも、こいつが……!!」
下っ端は顔を歪めながら、必死に反抗してきた。
あたしは、そいつの顔に
「ぐだぐた言ってんじゃねぇよ!!」
と言って、一発殴った。
下っ端はそのまま地面に倒れ込んだ。
そいつの口からは血が出ていた。
「さっさと行け。今なら、あたしに反抗してきた事あいつらには言わないでやるよ。」
下っ端は顔を青ざめながら、どっかに走っていった。
あたしは後ろに振り向いた。
倒れてる……。
綺麗な白い顔が、残念な事に下っ端のせいで赤く晴れ上がっている。
あたしはそいつの腕を肩に掛けて立ち上がった。
「重っ。」
あたしは男を支えながら、繁華街から離れて近くの公園に移動した。
公園のベンチにそいつを座らせると、あたしはバイクを取りに繁華街に戻った。
そして、バイクを引きながらまた公園に戻った。

