しばらくすると、車は見慣れた町を抜け、オシャレな店の前で止まった。 「何処、ここ。」 あたしはその店を眺めながら言った。 「知りあいの店だ、行くぞ。」 輝の言葉に車から降りた。 こんな所あったんだ。 「華奈、来い。」 成を車に残して、輝の後に着いていった。 「つか、知り合いって誰?」 「高校の時の奴。」 ふーん、友達居たんだあんた。 輝はドアの前に立つと、なんのためらいもなく、ドアを開けた。