その後、更に三時間。

変わり映えのしない荒野をひたすらに歩く。

こまめに水分補給をしながら、砂と石、餓死した動物の白骨しか転がっていないような風景を進んだ。

「さてと」

ティアが立ち止まる。

「今日はこの辺で野宿にしましょうか」

「え?」

俺は思わず彼女の顔を見た。

まだ村を出て数時間しか進んでいない。

もっと進んだ方がいいんじゃないだろうか。

「無理よ」

ティアは首を横に振る。

「もうすぐ日が傾き始めるわ。夜になると動物達の活動が活発になる。夜間の移動は恰好の獲物になるだけだわ」