Treasure!

「察しがいいな、小猿」

クイーンが低く笑う。

俺の予想通りだった。

クイーンは…Eウイルスを自らの体に注入したのだ。

既にEウイルスによってゴキブリから進化したといわれるローチ。

クイーンは、その進化した体を更にEウイルスで高みへと押し上げた。

そして得たのがあの醜悪で禍々しい肉体。

怪物ともいえる、あの巨大な姿だった。

「で、でも!」

ティアが言う。

「おかしいじゃない!既に進化の終点に辿り着いていた人間は、Eウイルスによって滅亡したんでしょ?何故ローチに進化した者が、Eウイルスで更なる進化を遂げられるの?」

「たやすい事」

クイーンはティアを凝視する。

「ローチには、まだ進化の余地があったという事よ。言語を操れるだけの知能、攻撃的な肉体…Eウイルスによって、わらわは更なる強力な種へとのぼり詰める事が出来た…それに…」

クイーンの複眼が細まったように見えた。

まるで俺達を嘲笑ったかのように。

「そなたらは、本当に人間がEウイルスによって滅亡したと思っておるのか?」