ティアの言葉に、俺は振り向く。
恐る恐る、慎重に。
視線を向けるという簡単な行為に、細心の注意を払う。
そして『それ』を見た瞬間、注意を払った事が正しかったと思い知らされる。
…洞窟の闇の中に、大きな影がトグロを巻いていた。
まるで大蛇だ。
この大きさの大蛇ならば、牛馬でさえ頭から丸呑みするに違いない。
しかし残念ながら、そいつは大蛇ではない。
大蛇ならば、どんなに気が楽だった事か…。
そこにいるのは、生物学的には存在しない生き物だった。
上半身はローチ。
これまで俺達が何度となく遭遇してきたローチと、何ら変わりない。
だがそのローチの下半身は、言うなれば巨大な百足の胴体だった。
無数の脚、黒光りする体表、毒々しく禍々しい姿。
尻尾には、鋭く尖った細い管のようなものがついていた。
恐る恐る、慎重に。
視線を向けるという簡単な行為に、細心の注意を払う。
そして『それ』を見た瞬間、注意を払った事が正しかったと思い知らされる。
…洞窟の闇の中に、大きな影がトグロを巻いていた。
まるで大蛇だ。
この大きさの大蛇ならば、牛馬でさえ頭から丸呑みするに違いない。
しかし残念ながら、そいつは大蛇ではない。
大蛇ならば、どんなに気が楽だった事か…。
そこにいるのは、生物学的には存在しない生き物だった。
上半身はローチ。
これまで俺達が何度となく遭遇してきたローチと、何ら変わりない。
だがそのローチの下半身は、言うなれば巨大な百足の胴体だった。
無数の脚、黒光りする体表、毒々しく禍々しい姿。
尻尾には、鋭く尖った細い管のようなものがついていた。


