Treasure!

ともかく、ティアを無事救出できたのならば、もうこんな場所に用はない。

左足に傷を負っているティアに肩を貸して、俺は洞窟を出ようとして。

「コウ」

ティアに止められた。

「無理よ…ここからは出られない」

「え?」

俺は耳を疑った。

誰よりも救出を望み、誰よりもここからの脱出を望んだのは彼女の筈だ。

そんな彼女が洞窟からの脱出を拒むとは。

「拒んでる訳じゃないわ。私だってここから早く抜け出したい…けど…無理よ…」

ティアは視線だけで俺に語りかける。

…俺達の背後。

後ろを見ろという事だろうか。

「洞窟の外に向かおうとした瞬間に、『彼女』が襲い掛かってくるわよ…?」