Treasure!

10メートルほど匍匐前進しただろうか。

手や膝が擦り剥け始めた頃、洞窟は急に開ける。

思った以上に深い洞窟だ。

こんな大きな空間があるとは予想もしなかった。

天井から岩のツララが下がっている。

その隙間に群れを成している小さな蝙蝠。

血を吸うタイプの蝙蝠ではないようだ。

さして気にする必要もないだろう。

立ち上がり、服についた汚れを払い落とす。

…静寂に包まれた洞窟内。

ローチらしき影は見当たらない。

このまま遭遇せずに進めればいいが…。

気配を殺し、俺は慎重に、更に奥へと歩を進めた。