Treasure!

跪き、息を荒げる俺。

そんな俺に、ティアが手を差し伸べてくれる。

「行こうよコウ。もう少しだから…頑張って」

「…ああ」

彼女の肩を借り、俺は立ち上がる。

最上階までもう少しだ。

ここまで昇ってきた疲れと、戦闘による消耗。

それらによって震える膝に喝を入れながら、俺はティアと共に階段を踏みしめる。

一歩一歩。

残る体力を振り絞りながら、上へ、上へ。

何度も何度も、ティアが励ましてくれる中、俺達は遂に最後の階段を昇りきる。

そこから見えたのは…。

「うわあ…」

夜明け。

地上102階のエンパイアステートビルを一晩かけて昇り続け、俺達は暁と共に、遂に屋上への到達に成功した…!