Treasure!

警戒しながら、俺とティアは部屋の中に入る。

本来ならば所狭しと武器が並べられていたであろう棚。

しかし今では何一つ置かれていない。

「やっぱりね…もう他のトレジャーハンターや盗賊に漁られた後か…」

腰に手を当て、ティアが溜息をついた。

…考えてみればそうだ。

このロサンゼルス遺跡は、世界でも名の知れた大規模遺跡。

多くのトレジャーハンターが、既に足を運んでいるに決まっている。

今更ノコノコやって来た所で、もう残りカスすらある筈もない訳で…。

「収穫なしかぁ…」

思わず俺も落胆して呟く。

だが。

「諦めるのはまだ早いわ」

ティアは足早に銃器保管庫を出て行った。