言われるまま裏庭に向かった
木々に覆われたその場所に時折、通る風が2人の髪を揺らした。

「綾瀬…相談って?」

「その前に夕佳の方が優先でしょ!」

綾瀬の強めな口調
いつも、どんなことでも相談に乗ってくれるのは
綾瀬だった。
1番初めにアタシの異変に気づき
1番熱心にアタシに言葉をくれる
勇気をくれる
答えをくれる

そんな綾瀬にアタシはいつでも助けられていた。

「ううん…本当にアタシは何でもないの!
ただ、ちょっと気分が悪くて、さっきも保健室に行こうとしてただけだよ(笑)

でも…

綾瀬は何かアタシに話したいことがあるんでしょ?」