「お前さー千尋でいいよ!」

千尋が紺崎争介の肩に腕をまわしながら言った。

あ…千尋
紺崎争介のこと、気に入ったんだ…
千尋は千尋が気に入った人にしか下の名前で自分を呼ばせないようにしてる
アタシは特別…
初めから千尋は千尋だった
そ−いえばアタシ…中森くんなんて呼んだことないかも…

「俺も争介って呼ぶし!なあ、夕佳!お前もい−だろ?」

いきなり千尋がアタシにふってきたので
一気に思考回路が崩れた。
戸惑いながらも

「うん」

と返事をした。