大空で駆ける

――放課後

「よ−!夕佳!どっか寄って帰ろ−ぜ!」

帰り支度をしていると後ろの席の千尋が肩を組んできた。
右手にはちゃっかり鞄を担いでいる。
早ッ……!

「い−よ−、どこ寄る−?」

アタシも鞄を持って立ち上がろうとした時……

「いた−!!まだ居るよ−!!」

いきなり教室に何人かの女子が押し寄せてきた。