【完】宛先不明のラブレター



…でも、もう無理なんだ。


果枝を抱いたときから、わかっていた。

俺は、茉莉じゃなくて果枝を欲しているんだ。

前のように、茉莉を愛せない。


…茉莉の愛し方を、あの日あの場所に、忘れてきてしまったような気がする。




「…聡、ねぇ、ベッドに「茉莉」

「早く行「茉莉、聞いて」

「…嫌って言ったら?」

「別れよう、俺達」


茉莉の質問を無視して、俺は言った。

茉莉は、俺の言葉を聞いた瞬間体の力が抜けたらしく、その場にぺたりとしゃがみこんでしまった。