【完】宛先不明のラブレター



俺が否定の言葉を口にすると、茉莉が俺の耳に唇を寄せて囁いた。




「…聡。私さっき言ったでしょう? 聡が他の女を抱いていたとしても、私は貴方を離さないって」

「…、」

「1回くらいなら許してあげるから。もうこの話はオシマイ。…ベッドに行きましょう?」


ぐいっと俺の腕を引っ張って立たせようとする茉莉の手を、俺は優しく払いのけた。

茉莉は俺の動きにぴたりと動くのを止め、再び俺を見た。


表情が、苦しそうに歪んでいた。