【完】宛先不明のラブレター



返事に困っていると、茉莉が俺の思考を遮るようにそう言った。


いつもは泣き虫な茉莉は、目に溢れんばかりに涙をためて、俺を見ていた。

その涙は、こぼれないように必死に茉莉の瞼のぎりぎりで止まっていた。


…それを見て、あの日最後に見た果枝を思い出した。

果枝も、必死に涙をこらえていた。


茉莉と果枝がダブる。

…こんなときまで。