俺の口からは、さらりと嘘の言葉が出た。 …こんな風に茉莉に何かを隠すのは、付き合い始めた頃以来だった。 あの頃は、俺が告白されたと素直に言うと茉莉が怒るので、誤魔化していたんだっけ。 …今俺が隠そうとしていることよりもずっと、カワイイ話だ。 俺の言葉を聞いて、茉莉は口を閉ざし、食べ終わって何ものっていない自分の食器を持って立ちあがった。 「…聡が言いたくないなら、無理に聞かないけど。 でも、ためこまないでね」 「…ん、ありがと。俺は大丈夫だよ」