こんなにも世界は色が無い世界だっただろうか、と思った。 果枝が俺の前から去るときに、世界の色を持っていってしまったのではないだろうかとバカな考えまで浮かんでしまうほど、俺の世界は色を失い、日々の生活に現実感がなかった。 同じように始まり、同じように過ごし、同じように終わる。 同じことの繰り返しの世界に、俺はいた。 自分でも自分がおかしいなと思うくらいだったのに、周りの人間は誰も俺の異変に気付く事はなかった。 …ただひとりを除いては。