【完】宛先不明のラブレター



「聡」


茉莉の声に反応して、俺はひやかしの声を受けながら席を立った。




お昼過ぎ、外は快晴。秋晴れの暖かい日だった。

茉莉はひやかしの声に慣れているので何とも思っていないらしく、俺の腕に自分の腕を絡ませてぐいぐい引っ張った。


…どうやら中庭に向かっているらしい。

俺は茉莉に連れられるがままになっていた。




「…聡、今日は中庭で一緒に食べましょうよ。せっかくいい天気なんだから」

「茉莉、ここ病院だし、俺は勤務中だから…」