果枝と唇を重ねる瞬間が、何よりも幸せを感じる瞬間だった。 果枝といる時間が、何よりも大切だった。 …果枝は、俺といたときに少しでも幸せを感じてくれてたのかな。 感じてくれていたならいいなと、思う。 苦しめていた事実は消えないけれど、少しでも君に幸せをあげられていたなら、俺のあのときの選択肢は間違っていなかったのだと、思える気がするから。