【完】宛先不明のラブレター



「…一目惚れ、だったんだ。この年で。妻も、いるのに。」

「え、……」

「嬉しかった。ありのままの俺を見て、好きだと言ってくれて。 …でも、いつか果枝ちゃんを傷付けることになってしまうから、…フッた。」

「…え、聡さ、」


果枝ちゃんの戸惑う声聞こえていたけど、俺は自分の気持ちを話し続けた。




「…でも、ダメだった。…今日また、こうして出会ってしまったから。」


抱きしめていた腕の力をゆるめて、果枝ちゃんと再び向き合った。

そっと果枝ちゃんの頬に触れて、なでた。