【完】宛先不明のラブレター



「…別にそうじゃないです、少なくともあたしは。」

「の、割に反応はイマイチじゃなかった?」

「いきなりすぎて頭が回らなかったんですよ」

「んー…話変わりすぎってよく言われるしね、俺」

「たしかに」

「あはは、ひどいなぁ」


まぁ本当のことなんだけど、なんて自分で言いながら、視線をあたしから空へ戻した。




吐く息が白い。

そういえばもう結構な時間なのかもしれない。あんまり遅い。


でもなんとなく、まだ帰りたくない。