【完】宛先不明のラブレター



その彼女の言葉に、俺は思わず声を出して笑ってしまった。


…別に、彼女の言い方がおかしかったわけではない。

まさか、そんなことを聞いてくるとは思わなかった。


きっと、すごく負けず嫌いな性格なんだろうから、俺にからかわれたと気付いたら余計帰らなくなることは予想できていたけれど。

…しかも、名前まで呼んだ。


俺が笑い出すと、彼女はびっくりしながら俺を見てきた。




「な、なにっ」


戸惑った彼女を見ながらも、笑いが止まらず、口を開いても出るのは笑い声だった。


…久々に、こんなに笑ったかもしれない、と思いながら俺は彼女を見つめた。