田舎というわけではなく、むしろ都会な方だけど、ここは星がたくさん見えた。 いつもより少し早く仕事が終わって、茉莉も今日は夜勤でいない日だしと思い、家に向けて歩いていた足を方向転換させた。 街の騒がしい音がだんだんと遠ざかって、自分の靴の音しか聞こえない。 カツン、カツン、と小高い丘の斜面にある階段をのぼっていた。 ガサガサ、と茂みをかきわけると、一気にひらけた空間が姿を現した。