【完】宛先不明のラブレター



「…果枝。」

「カエ?」

「君、じゃなくて、果枝。」

「…はは、果枝ちゃんって面白いね。 俺も聡でいいよ。なんか高野さんって会社にいるみたいで気が抜けない。」


本当に可笑しそうに笑う聡さんを見て、顔が熱くなるのを感じた。

多分、暗くなかったら顔が真っ赤なのがばれて更に笑われてただろう。


…なんだか恥ずかしい。




「…あ、そうそう。 俺はね、癒しを求めて」

「ぶっ…」

「そこ、ふくところ?」

「に、似合わな…っ」

「失礼だなぁ、」


笑い終わった後、聡さんはここに来る理由を教えてくれた。

…でも癒しって。