“今は…2142年…か。これは200年前に遡るが…”
 
 
「…」
 
 
それは三田には信じがたい、非現実的で衝撃的な話だった。
 
 
それは200年前の第二次世界大戦時に歴史の裏に葬り去られた、中国内部とドイツのアウシュビッツにて日本とドイツの連合軍による化学実験が行われていたこと。
その実験が人間のDNAに歴史上の人物のDNAを植え付け、並々ならぬ戦闘力を持った軍隊を作ろうという実験だったこと。
そして三田も、橋口も、目の前のゼーマンも、その被験者達の子孫であったこと。
 
 
そして、今日本で起きている犯罪がその何者かのDNAを持った被験者達の子孫が覚醒して引き起こしていたこと。
 
 
「じゃあ…俺と橋口は…。」
 
 
“そうだ三田君、君は“猿飛佐助”、そしてそこの橋口君と言ったかな…君は“沖田総司”のDNAを持っている。”
 
 
「えぇっ!私もー!?」
 
 
“率直に言おう、私は同じDNAを持った仲間を探している。”