“三田君、ここまで話した今、今一度聞いて良いか?”
 
 
「あん…?」
 
 
“私含め、信長に対抗する組織の一員となって欲しい。君らの力を貸してもらえないか?”
 
 
「三田…。」
 
 
「わかってるよ、橋口。ゼーマンさんよ、断ったところでもう今の日本では、前みたいな生活はできないんだろ?」
 
 
“ああ…元々の治安の良さに加え、世界各国の軍縮の煽りを受けて来年にでも自衛隊をなくす方向で考えている今の日本では、これから起こる戦国時代の再来を止めるのは間違いなく無理だ。”
 
 
「…ちっ、毒には毒、かよ…。マジで気に食わねえ…。」
 
 
“…ありがとう。”
 
 
「勘違いしないでくれ。まだ俺もこの国がどう変わるのかとかわかんねえし、実感もないからな。」
 
 
「んー。私はともかく、三田は目を覚ましたばかりだからしょうがないかぁ…。」
 
 
「ま、あれだ、本当にあんたの言うとおりヤバいことになるんなら、俺もあんたの方につく、それで良いか。」
 
 
“ああ、それで構わないさ。” 
 
「よし!そうと決まったら橋口、帰るぞ!」