うずくまった橋口はまるでさっきまでのことが何もなかったかのように立ち上がりだした。
 
 
「ん?三田?どうしたの青い顔して?」
 
 
「えっ?だってさっきまでお前…?」
 
 
「さっきまで?何もないわよ。さっ、帰りましょ。」
 
 
「おっ…おう。」
 
 
―何だったんだ一体?あの刀を手にしてから様子が変だ。ゼーマンの言っていたことと何か関係あるんか…?
 
 
しかし、三田は結局その疑問を口に出すこともできず、橋口を送り帰路についたのだった。