あたしだけのお医者さん




「由香?

いま具合悪いと思うけど、少しでいいから食べような。

じゃないといつまでも良くならないから………」




正直食欲ないけど、でも………





あたしがゆっくり頷いたのをみて、春人はお粥をひと口すくって、


「あーんして」



「あーん……」

口の中に、暖かいお粥が入ってくる。





たまご入りだ。
美味しい………



ゆっくりだけど、春人がせっかく作ってくれたし、

食欲がなくても頑張って食べた。





それでもやっぱり、半分が限界だった。



「ごめんね………

せっかく作ってくれたのに……」


申し訳なさそうに言うあたしに春人は、
きにすんなって言って頭を撫でてくれた。





しばらくすると、急激な睡魔が襲ってきて、ゆっくりと目を閉じた……………。